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77話

「楽しんでるようだね？」男らしい声が影から響き、女は振り向いて予期せぬ来客を探した。

「もちろん、楽しまないわけないでしょう？満月の夜なんだから—女の子だって少しは楽しんでもいいわ」女は微笑み、最も近い木に寄りかかった。彼女は招かれざる客が誰か知っていた。彼女は誰よりも彼のことを知っていた。結局のところ、彼は彼女の兄だった。

「ああ、アーラヤ、何世紀経っても変わらないものや生き物があるようだな。眠りはどうだった？」アントは影から姿を現した。彼の巨大な体は破れた衣服に隠され、巨大なフードが彼の顔を隠していた。アントは他者に近づく生き物ではなく、孤独な生活を選んでいた。

「こちらこそ、兄さん...