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第949話今何時

リンダは素直に応じた。

ノラが病室のドアを開けると、入り口でエドウィンがためらうように立っているのが目に入り、足を止めた。

「あなた、どうして……」

ノラは驚いてエドウィンを見つめ、それから首を巡らせてベッドにいるクレアに目を向けた。

クレアはまだ胸を押さえ、苦しそうな呼吸を整えようとしていた。ノラが立ち止まってドアを閉めないことに気づくと、入り口の方へ視線を送り――そして、瞳孔が急に収縮した!

二十年近くも会っていなかった人物が突然目の前に現れたのだ。二人の表情は、どちらもどこか呆然としていた。

永遠とも思える沈黙の後、クレアは視線をそらし、ノラに冷たく言い放った。「ノラ、ドアを...