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418話

「ふざけるのはやめろ」アレクサンダーの声には冷たい鋭さがあり、まるで何かを避けているかのようだった。

エリザベスはただそこに立ち尽くし、少し途方に暮れた様子で、偶然アレクサンダーの鋭い視線と目が合ってしまった。

アレクサンダーは眉をひそめ、エリザベスも同じように眉をひそめ、二人はただ見つめ合っていた。

そのときエスメが顔を向けると、エリザベスは我に返った。

エリザベスは脇に垂らしていた手を少し強く握りしめ、冷静さを保とうと努めながら尋ねた。「このセレニティリーフはアレクサンダーのもの?」

アレクサンダーが何か言いかけたとき、エスメが冷たく割り込んだ。「他に何だと思ったの?」

エリザ...