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374話

「ねえ、テューダーさん、もしよければ譲ってくれたら本当に嬉しいんだけど」エリザベスはにっこりと笑って、気さくに話しかけた。でもアレクサンダーが気が進まないなら、無理強いするつもりはなかった。

ただのネックレスなのに。

アレクサンダーは眉を上げ、飲み物を一口飲んで、落ち着いた様子で言った。「パーシーさん、見返りに何を提供してくれるの?」

「見返り?単に買い取るわよ」エリザベスは肩をすくめた。「あなたが払った金額の倍で、どう?」

フェリックスはエリザベスとアレクサンダーの間を不安そうに見比べた。

二人が恋人同士でなくても、やはり最強のコンビだ。

アレクサンダーは既に手ごわい相手だったが...