3話
ルーカス
俺は部下たちが戻ってくるのを待っていた。奴らにはエイミーを監視するよう命じた狼たちを探せと指示したのだ。もう一時間以上経つのに、まだ連絡がない。部下たちはどうしてこうも無能なんだ！
エイミーの居場所について二匹の狼が報告を怠ったとき、何か恐ろしく悪いことが起きていると感じた。マイケルをエイミーのアパートに派遣して確認させたが、彼女も彼女の車も見当たらないとの報告だった。彼女の尾行を任せた狼たちに電話をかけたが、ただ呼び出し音が鳴り続けるだけで、誰も出ようとしない。何かが起きているのは明らかだ。手遅れになる前に真相を突き止めなければならない。
エイミーが勤務する救急外来の看護師ステーションにいた看護師は、エイミーの行方について何も具体的な情報をくれなかった。彼女は、今夜誕生日を祝う別の看護師がいると言った。エイミーがそのパーティーに参加する予定だったのかは定かではないらしい。パーティーがどこで開かれるのかも分からないとのことだ。彼女が知っているのは、主催者の家がソルティムーンの森の郊外にあるということだけだった。会話の中で、何か違和感を覚えた。彼女は本当のことを話していないような気がした。幸運なことに、俺にはゲームをしている暇はなかった。もっと情報が入ったら連絡するように言っておいたが、彼女から電話がかかってくることはなかった。
俺はベータにマインドリンクして、その地域を担当するアルファと連絡先を調べさせた。五分後、ベータが必要な情報を持って俺のドアをノックした。彼は名前と番号が書かれた小さな紙切れを俺の机の上に置いた。
「ルーカス・アルファ、あなたがあの人間を伴侶にしていれば、こんなことにはならなかったでしょうに」マイケル、俺のベータは率直に言った。彼の正直さは爽やかだが、今は責任のなすりつけ合いをしている気分ではなかった。
「マイケル、またそれか？彼女に会おうとしたし、話そうとしたが、彼女はただ俺を避け続けた。贈り物も送ったが、カードも見ずに捨てられた」俺は彼に説明する。「それに誰かを責めたいなら、人間について嫌な考えを俺の頭に植え付けた父親を責めるべきだ」
「まず第一に、あなたはアルファです。彼が以前私たちのアルファだったとしても、あなたの意志に逆らうことはできません。第二に、彼は運命の伴侶の祝福を尊重することが私たちの絶対的な掟の一つであることを理解しているはずです。もしかして、あなた自身がエイミーがあなたの運命の伴侶だと信じていないのでは？彼女を拒絶したとき、何か痛みを感じましたか？」マイケルは今回こそ率直な答えが聞けることを期待して尋ねた。前回エイミーについて話したときは、彼女と赤ん坊を拒絶したことを彼に叱られた。
「わからない。少しはあったかもしれない。ああ、覚えていない。覚えているのは父親になることへの恐怖だけだ」彼が呆れて頭を振るのを見て、また自分に腹を立て始めた。だが、まずはエイミーを見つけなければ。机の上に置かれた小さな紙切れを取り、ナイトウォーカーフォレストパックのアルファ・コナーの番号にダイヤルする。つながった。
「もしもし、ナイトウォーカーフォレストパックのアルファ・コナーですか？」俺は尋ねる。
「はい。どちらさまですか？」
「アルファ・コナー、私はロータスパックのアルファ、ルーカス・ロックウッドです。あなたの領域がソルティムーンの森と重なっていると理解しています。二十代半ばで妊娠している女性がそこを通過したかどうか知りたいのですが？」
「同じ女性かどうかわかりませんが、911のオペレーターとして働いているパックのメンバーから電話がありました。ある女性が誰かを轢いたかもしれないが、遺体が見つからず、鹿だったと思うと言ったそうです。また、彼女に車に戻るよう伝えた後、男性の声と悲鳴が聞こえたとも言っていました」彼は一旦言葉を切り、それ以上言うのをためらった。「すでに部下たちにその地域を調査させています。私自身もこれから向かうところです」
「その女性の身元について何か分かったら教えてくれませんか？彼女は親しい友人なんです。看護師で、弟が医療を必要としたときに助けてくれました」俺は説明した。彼がなぜ俺がエイミーを探しているのか疑問に思っているのは明らかだった。今はそれで十分な説明だ。
「もちろん、アルファ・ルーカス」
「ありがとう、アルファ・コナー」俺は電話を切る。「マイケル、車を用意してくれ。ソルティムーンの森へ向かう。911に電話した女性がいる。彼女かどうか確かめる必要がある」マイケルは頭を下げて車を準備しに出て行った。
エイミー、あなたに何があったんだ？俺はすでに後悔で自分を責めていた。マイケルは正しかった。お前が俺の子を身ごもっていると告げた時点で、お前を伴侶にすべきだった。俺にはわかっていた、それが俺の子だと。俺以外の誰もお前に触れたことはなかった。
俺は携帯電話をポケットに入れ、屋敷のアーチ型の通路で車を待つことにした。時計を確認すると、すでに深夜を過ぎていて、ソルティムーンまでは車で一時間かかる。
マイケルを待っている間に、エイミーを尾行するよう指示した部下たちの車が屋敷の門をくぐった。怒りが込み上げてくるのを感じた。奴らはここで何をしているんだ？！
車が俺の前で止まり、酔っ払ったチェイスが吐き気を必死にこらえながら降りてきた。彼は新しいスーツを着ていて、酔っぱらった状態でも新しい服を台無しにしたくないようだった。俺は彼を嫌悪感をもって見つめ、彼の顔を殴りたい衝動を抑えた。
「おや、偉大なるアルファ・ルーカスじゃないか」彼は演劇的にお辞儀をし、なんとか直立を保っていた。俺は彼を軽蔑の目で見た。俺の弟、すべての問題の原因である彼は、さらに悪いことに、エイミーの命を脅かす事態を引き起こした。俺は彼を鼻で笑い、代わりに恐怖で心臓が早鐘を打っている運転手に視線を向けた。助手席のドアが開き、同じく慌てている彼の仲間が出てきた。彼らは二人とも屋敷のアーチ型通路の階段の下まで歩み寄り、頭を下げた。
「アルファ・ルーカス、チェイスが角の停留所で私たちを見つけ、今夜の送迎を指示しました。エイミー看護師はいつもスーパーとアパートの往復しかしないので、今夜チェイスの運転手をしても大丈夫だと思いました」運転手は頭を深く下げたまま説明し、服従の印として首を露わにした。
「エイミーが今行方不明だということを知っているのか？！」俺は大声で叫び、犬たちが吠え始め、使用人の宿舎のいくつかの明かりがついた。
「アルファ、お許しください。必ず彼女を見つけます。約束します」彼らは恐怖で縮こまった。俺は冷酷なアルファだ。俺に逆らうことは死を意味する。
「兄さん、エイミー看護師が行方不明だってどういうこと？」俺が部下たちに怒鳴った後、彼は少し酔いが醒めたようだった。彼がエイミーを好きだったのは知っていた。彼女といる時の俺がこれほど幸せそうなのを見たことがないとさえ言っていた。
「『行方不明』のどの部分が理解できないんだ、チェイス？彼女が見つからないんだ。お前を一晩中送り迎えしていたこの二人の間抜けは、彼女に目を光らせているはずだった。今や彼女が見つからない」俺が頼んでいた車が今、屋敷の横に駐車していた。マイケルが飛び出して後部座席のドアを開け、俺が乗り込めるようにした。
「チェイス、屋敷に入って酔いを覚ませ。電話番をしてくれ。ソルティムーンの森から20〜30マイル圏内のすべての病院と警察署に電話をかけろ。できないならアシーナを起こせ」アシーナは俺たちの妹だ。最近成人したばかりだが、チェイスよりもずっと責任感がある。
「任せてくれ、兄さん。彼女が見つかるといいね。本当に」彼は屋敷に入っていく。俺のオフィスの明かりがついた。よし、彼は役に立っている。
「お前たち二人の間抜けは、俺たちと一緒に来い。彼女が見つかることを祈れ。さもなければお前たちの首をはねる」彼らは地面から身を起こし、車に急いで戻った。俺は自分の車に乗り込み、彼女が見つかるよう祈った。見つかったら、彼女を俺のルナにすると誓う。
月の女神よ、俺の代わりにエイミーにキスを送ってくれないか？俺が彼女に辿り着くまで、彼女を安全に守っていてくれ。