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18話

イーサン

洗面所に行ってきた。ダイアナが教えてくれた場所だ。もう何日も旅を続けていて、次にどこへ行くべきか分からない。何ヶ月もの間、州から州へと移動しながら、俺のつがいを探し求めてきた。彼女が俺に近づいてくるまで、自分がどれだけ汚れていたか、見た目がどれほど乱れていたかに気づかなかった。恥ずかしくて、彼女の目を見ることさえできなかった。

彼女は俺のことを浮浪者か何かの漂流者だと思っているに違いない。もしこの食堂で彼女と出会うことになるとわかっていたら、きちんとした服装、たぶんスーツでも着て来て、彼女の注目を引いていただろう。「彼女は気づいたよ、イーサン。お前の汚い爪に気づいたんだ」俺...