アルファの心の歌

62話

「あなたのエリート・エンフォーサーに誰を選んだの？」セレニティはダリエンに尋ねた。

偶然にも、レクサスとジェイミソンがちょうどその瞬間に現れ、ダリエンの両側に立った。セレニティを腕に抱いたまま、ダリエンは頭を傾げて、まず一人、次に二人目を示して答えた。「レクサスとジェイミソンだ。彼らが少し前に申し出てくれて、僕は受け入れたんだ」

アローラはダリエンを見上げ、眉をひそめた。「彼らがそんなこと言ったのはいつなの？」

「最後のランク決定戦の翌日だよ」ダリエンは彼女に言った。「君はその日、臨床実習で大学にいたじゃないか。伝えようと思ってたんだけど、忘れてた」

アローラはレクサスからジェイミソン...