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676話

「怖いものなんて何もなくても、これが正しいことじゃないってわかってるわ」とジュニパーは少し恥ずかしそうに呟いた。彼女の顔は少し赤くなっていて、それが痛みからなのか、単に気まずさからなのか自分でもわからなかった。

「それに、あなたには今彼女がいるし、上司でもあるし。これは…ただ良くないわ」と彼女は付け加えた。

アンソニーは考えた。「俺には彼女なんていない。彼女はロニーと付き合ってるから、これは禁断だって言いたいのか?正直、確かに少し禁断的だな」

アンソニーは気持ち悪いことをしようとしているわけではなく、ただ彼女を心配していただけだった。しかしジュニパーには彼氏がいるし、傷の手当てをするとい...