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36話

「死人なんて見えない」とレイラは冷たく答え、彼女の命令口調は低い唸り声に変わった。「離して、しつこく付きまとわないで！」

ヴィンセントの顔は怒りで満ちた。「なに？今は俺の叔父と一緒だからって、俺に腹を立てているのか？昔はべったりくっついていたのに、今じゃ...」

「過去を持ち出さないで。あの時はあなたがクズ男だと知らなかったのよ！」レイラの口調は氷のように冷たくなった。

理性的に考えれば、彼のようなクズ男に怒りを覚えるのは価値がないことだと分かっていたが、それは難しすぎた。彼を見るたびに、思い切り平手打ちして何度か蹴りを入れたくなるのを抑えられなかった。クズ男への軽蔑の気持ちはどうしても...