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218話

モアナ

セリーナが私にくれた薬のおかげで、長時間眠ってしまったようだ。目が覚めた時には、外はすでに明るくなっていた。目を擦りながら時計を見ると、まるで5分しか寝ていないような感覚なのに、もう朝の8時を指していた。あくびをしながら仰向けに戻ると、突然、隣に安心感をもたらす存在を感じた。エドリックだった。

彼を起こさないように、ゆっくりと体を向けると、思わず微笑んでしまった。彼は私の隣で静かに眠っていた。私は眠っている間に精神病施設に連れて行かれることはなかった。少なくとも、まだは。ゆっくりと彼の目が開き、私の方を向いた。彼の手が私の髪を撫で、そして私を強く引き寄せ、彼の胸に顔を埋めさせてくれ...