女神と狼

270話

チャーリー視点

戦いは明らかに私たちに有利に進んでいた。素人の私でもそれはわかった。狼たちは相手を倒す速さが容赦なかったのに、なぜ体中が痛むのだろう？そしてなぜ、殴られたかのように耳鳴りがするのだろう？何も聞こえず、しばらく空を見つめていることにも気づかなかった。傷を探して体中を手で調べたが、ただ打撲したような感じで、というより全身が打撲したようだった。セイアの指導のおかげで、本能的に自分の力を掴み、痛みはすぐに和らいだ。起き上がって周りを見回し、何が起きたのか理解しようとした。ダニエルが数瞬後に私の側に駆け寄ってきた。

「大丈夫か？あれは何だった？」彼は私に尋ねたが、私には彼が何を言って...