女神と狼

142話

チャーリー視点

私はどうしてもダニエルに目が行ってしまう。体の一部は彼の膝に座ってまた安心感を得たいと思っていたけど、もう一つの、より強い部分が動くことを恐れていた。彼が痛みに頭を抱えるのを恐怖で見ていると、突然それが私を襲った。肺から空気が抜け、自分の皮膚から這い出したいような感覚。頭が圧力で裂けそうになり、突然の激痛が走った。そして理解できない映像が見え始めた。涙で濡れた自分の顔が見えるまで、ダニエルが何が起きたかを追体験していることに気づかなかった。パニックが込み上げてくるのを感じた。これをもう一度見たくない。でも気づくと、そのパニックは私のものではなかった。ダニエル、というより彼の狼...