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315話

マッシモは帰り道で名前をあれこれ考えていた。「レオナルド・サルバドーレはどうだろう?」「それは大げさすぎるわ」「マッティオ・サルバドーレ、ロレンゾ・サルバドーレ、アレッサンドロ・サルバドーレは?」「ダメ、まだ大げさすぎる」マッシモは窓の外を見ながらしばらく黙って考えていた。「わかった」「なに?」「アレッシオ・サルバドーレ・マルケッティはどう?」「アレッシオ?」私は何度かその名前を口にしてみた。「アレッシオ」「いいわ、アレッシオ・サルバドーレ・マルケッティで」「本当にいいのかい、ベラ?」「ええ、マッシモ、その名前が気に入ったわ。強くて個性的な響きがするわ」「今外にいたら、君を抱き上げて回転したと...