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164話

私はもう少し時間をかけて花を見つめた。白いプロテアを中心に、蘭が垂れ下がり、クリーム色のバラが配されていて、まさに私が望んでいた通りだった。「よくやったわね、レイチェル」と私は自分自身に言った。階段へ向かったのは12時の3分前で、歩き始めると同時にウェディングマーチが流れ始めた。ダニとデーモンに感謝。階段を降りると、マッシモまでの道のりに白いカーペットが敷かれていた。信じられなかった、きっとマルコの仕業だわ。これから夫になる人のもとへ歩きながら、頭の中はいろんな思いでいっぱいだった。今なら分かる、私は今まで本当の愛を知らなかったのだと。だって、マッシモなしの人生なんて想像できないから。お腹の小...