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十四

ニコ視点

カミラが部屋に入ってきた。俺はテーブルから顔を上げる。最後の包帯を傷に巻き終えたところだった。これで出血は止まるはずだが、どういうわけか、まだ満足できなかった。

ジャスミンがあの時かなり大胆だったことは認めざるを得ない。だが、俺を恐れさせたのは、そのすべてを心の底から楽しんでいた自分自身だった。そして彼女は、俺を怖がる無邪気な少女に戻ってしまう。そこが気に食わない部分だった。

「何の用だ?」と俺は尋ねた。

カミラは答えなかった。代わりに、俺の方へ歩み寄ると、首をかしげて探るような視線を向けてきた。

またしても、彼女は美しい装いだ。淡いブルーのサテンドレスは膝の少し下までの丈...