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ニコの視点

「そもそも私はキャンディが好きじゃないから、嫉妬なんてするわけないでしょ」と彼女は腕を組んで言った。

「じゃあ、キャンディ返してくれる?」と僕は尋ねた。

「もう味見しちゃったし、私がただ—」

僕は彼女の手からキャンディを奪い、自分の口に入れた。

「ニコ、それは...私の口から出したものよ!」

「ふーん、気にしないよ」

「あなたって...もういいわ」

僕は笑った。

「食料品代を払ってくれてありがとう。でも、そんなことしなくても良かったのに」と彼女は言った。

「礼を言う必要ないって、分かってるでしょ」

「でも—」

「それに、彼の好物を作るって言ったんでしょ?これ...