大丈夫、ベイビー？
ジャスミンの視点
「彼は私と別れるつもりなのかな？」私の声は再び嗚咽に変わり、涙が新たに目から溢れ出る。
里親の姉妹で親友のアメリアが、私を腕の中に引き寄せて背中をなでる。「もう言ったでしょ、そんなことないわ。これはただのケンカよ。すぐに忘れられるわ。あなたたちの他のケンカと同じように」
「そうかもしれないけど、他のカップルもチャドと私みたいにこんなに喧嘩するの？前は月に一度だったのに。それが週に一度になって。でも今や毎日よ。彼がもう私を愛していないんじゃないかって感じずにはいられない…」
「もちろん愛してるわよ。どうしてそんなこと言うの？」
「だって彼がもう私を愛していないって感じずにいられないの。私って醜いの？美しくなくなったの？」
自分の顔立ちを疑問視するなんて狂気の沙汰だわ。それは私の最大の武器なのに。男性からの注目を集めるのは主に私の可愛い顔のおかげなんだから。
でもチャドは私を醜く感じさせる。もう私のことは何も彼を魅了しないみたい。彼は私の価値を疑わせ、それが私をゆっくりと殺している。もう耐えられない。どうして私たちはこんな悲しいカップルになってしまったのか分からない。前はお互いを大事にして幸せだったのに。一体何が変わったの？
「あなたはとても美しい女性よ、それは自分でも分かっているでしょ。だからそんなナンセンスなこと言うのはやめて、お酒を飲みましょう。ほら」彼女はマティーニのグラスを私に渡す。
「お酒を飲んでも気分が良くなるとは思えないわ」私のオオカミも飲酒に反対している。だって私はお酒を飲むとかなり馬鹿なことをしてしまうから。「もう帰った方がいいかも…」
「ダメよ、ジャスミン。ここにいましょう、ほら」アメリアは私が立ち上がるのを止める。「帰って何をするつもり？あの自己中心的な彼のところに行って土下座でもするの？」
「それで解決するなら」
「そんなに簡単に折れないで。だから彼はあなたを泣かせ続けるのよ。今夜だけでも、少し強気に出てみなさい。彼にあなたの注目を飢えさせるの。ここにいて、楽しみましょうよ」
「分からないわ…」ここに残ってお酒を飲むことに少し懐疑的だけど、彼女はある意味正しい。チャドと喧嘩するといつも謝るのは私だもの。今日だけは、彼が謝るべきよ。私が彼にとって十分大切な存在で、彼が謝りに来てくれることを願うだけ。
「あなたの言うとおりね。飲んで楽しみましょう」私は微笑んで同意する。アメリアは嬉しそうに叫び、私がマティーニのグラスを一気に飲み干すとさらに喜ぶ。
彼女は私にもう一杯、さらにもう一杯と注ぐ。五杯目で私の目は狂ったように回転し始め、私は野性的なゲップを漏らす。
アメリアは心から笑い、六杯目を勧めてくる。でも私には無理だ。ひどく変な気分になり始めているから。
「アメリア…私、気分が…あまり良くないわ」私のオオカミは狂ったように興奮しているようで、ホルモンも活発になっている。
下着の中が妙に濡れているのを感じ、このナイトクラブにいる興奮した男たちの匂いを文字通り嗅ぎ回っている。男の一人を捕まえて無理やりキスしたいという狂気じみた欲求がある。ただ体内の熱を冷ますために。
変だわ。説明できない。ほんの数分前まで、私はとても悲しくて、男と関係を持つなんて考えもしなかったのに。
でも今、その危険な考えが私の心に残り、振り払うことができない。
「トイレに行ってくるわ。すぐ戻る」アメリアは立ち上がり、バッグを手に取って歩いていく。
私は脈打つ頭をバーカウンターに乗せる。かなり酔っ払っているのが余計に辛い。音楽がクレイジーなポップビートに変わり、私は椅子からよろめき出る。
音楽に身を任せ、正気を失いかけた状態で、気づけばストリッパーポールで踊っていた。下着の中のうずきを終わらせたいという狂った欲求から、ポールに太ももの内側をこすりつける。
これまでで最もスキャンダラスなことをしているけど、大きな歓声を浴びて続けてしまう。一歩ずつ、よりエロティックに。
しばらくすると、頭の中の鼓動がひどくなり、ポールから降りる。不安定な足取りで、必死にアメリアを探すために階段を上る。
その階にはもっと狂った群衆がいて、彼らの汗ばんだ体の臭いと共に、マリファナとセックスの悪臭が漂ってくる。
それは私をほとんど狂わせ、廊下へと導く道を選んでしまう。静かな廊下。驚くことに、この狂気の館にも静かな場所があるのだ。
どこに向かっているのか分からないまま、よろめきながら進む。すると、後ろから荒々しい手が私の腰をつかむ。私はガバッと振り返り、黒いスーツを着た禿げた男が不気味な笑みを浮かべているのを見る。彼はアルコールとマリファナの臭いを放ち、私への掴み方は窒息しそうなほどだ。そして彼のアクセントには深く吐き気を催すようなイタリア風の響きがある。
「パパのところにおいで。もっと楽しい夜にしてあげるよ」彼はニヤリと笑って、私のドレスの下に手を滑り込ませようとする。
「離して！」私は悲鳴を上げるが、彼の掴みはあまりに強い。彼は私の背中を壁に打ちつける。痛みで叫ぶ。「お願い、やめて！」
「彼女を放せ、今すぐに！」強く深い声が轟き、禿げた男を立ち止まらせる。彼は私を放し、私は恐怖で身を丸めながら地面に倒れる。
私を救った男は拳を振るい、禿げた男の顔面に直撃させる。禿げた男は衝撃でよろめく。姿勢を立て直すと、おそらくイタリア語だろう言葉で多くの言葉を吠える。
私を救った男も同じ言語で低く唸り返し、出口を指さす。まるで禿げた男に消えろと言っているようだ。彼は禿げた男を従わせる恐ろしいほど支配的な態度を持っている。
すべての叫び声で頭がさらに痛くなり、もう見ていられない。私は下を向き、足の間に顔を埋めて静かに泣く。
新鮮で興奮させる香りが私の鼻孔を打ち、ゆっくりと顔を上げる。男が私の前にしゃがんでいる。とてつもなくハンサム。セクシーな広い肩。イタリア人らしい卵形の顔。強い顎のライン。ふっくらとした唇。濃い眉。すっきりとしたお団子に結んだ長い黒髪。危険なレベルのセクシーさを放つ、仕立ての良い黒のスーツ。魅惑的な笑顔。
彼がこんなに近くにいると、呼吸するのも難しい。
「大丈夫か、ベイビーガール？」彼の深い声が廊下に響く。
私は彼を見つめたまま口がきけなくなり、どうして彼がチャドよりも何百万倍もハンサムなのか不思議に思う。
「彼に殴られたか？」彼は再び尋ね、親指で私の顔をなでる。彼の声は荒々しく男らしい外見とは対照的に、むしろ柔らかすぎる。
「いいえ」ようやく声が出る。
「それは良かった。歩ける？」数分前にイタリア語で叫んでいた男にしては、とてもアメリカ人らしく聞こえる。
「はい…」まだ茫然としている。
「いや、俺が抱えていくよ」彼は私を花嫁のように腕に抱き上げる。まるで私が何も重くないかのように。
彼の香りが十分に楽しめず、恥知らずにも彼の匂いを嗅ぎ回っていると、突然背中がベッドに当たり、私はハッとする。
そのとき初めて、彼が私をエキゾチックで豪華な装飾が施された一種のスイートルームに連れてきたことに気づいた。
彼は私の隣に座り、まだ非常に魅惑的な笑顔を浮かべている。しかし彼の暗い目は恐ろしくも興奮させる感覚で燃えている。それが私の下着をさらに濡らす。
「言っておくが、さっきあそこで踊ったダンスは信じられないほどセクシーだった。もうあんなことはするな。さもないと、廊下でもっと多くの発情した野郎どもに追いかけられることになるぞ」
え？彼は見ていたの？なぜ？つまり…なぜ？
「名前は何だ、ベイビーガール？」彼の笑顔は少し引き締まり、真剣な表情に変わる。
「あー…ジャスミン」私はつぶやく。
彼は下唇を噛み、繰り返す。「ジャスミン」彼が私の名前を言う深いハスキーさはクソ興奮する。「俺はミケランジェロだ」
ミケランジェロ？それは変わっているけど力強い名前だわ。
彼の大きな手がベッドから持ち上がり、私の顔に触れ、それをなでる。そして親指で私の唇をなぞる方法は、うめき声を抑えさせるようなやり方だ。
「お前は俺の頭の中だけの存在かと思っていた。本当に存在するとは良かった」
「え？」彼は何を言っているの？そしてなぜ私は彼に身を投げ出したいのだろう？彼の香りが私を殺している。
「お前の唇を味わってもいいか？どんな味がするか想像していたんだ」
まさに私が聞きたかったこと。まさに私の体が渇望していること。そして迷うことなく、私はうなずく。彼は私の唇に自分の唇を押しつけ、私の全身を燃え上がらせる。