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第173話

ジャックス

イザベラが初めて狼の姿に変身するのを見ていると、私の内側で何かが揺れ動くのを感じた。誇りだけではなかった、彼女を誇りに思っていたのは確かだが。それは何かもっと深いものだった。これまで感じたことのないほど強い引力、磁石のような繋がりを感じさせるものだった。彼女は私の前に立ち、生の力と美しさの化身となっていた。艶やかな黒い毛皮が日光の下で輝き、鋭い緑の瞳は私の息を呑むような野性味で光っていた。

私はいつも彼女に魅了されていたが、こんな風に—初めて本当に自分の狼を受け入れている姿—を見ると、奇妙な独占欲を伴った畏敬の念で胸が締め付けられた。彼女の狼は見事で、凶暴で、そして完全...