Read with BonusRead with Bonus

第89話

その日はスノーボードで素晴らしい一日だった。南には北にはないものがたくさんあった。最初シャドウパックに到着した時は、ここを嫌いになると思っていたけれど、実際には本当にやることがたくさんあって楽しかった。毎日働くだけでなく、見たり体験したりすることがたくさんあった。南が本当に好きになった。これは自分でも思ってもみなかったことだ。もちろん家族や育った場所の人たちが恋しかったけれど、ルナとしてのパックでの役割に満足していた。もっと上手くできると思うときもあったけど。私はすぐに癇癪を起こしてしまう。

私はルナになるための育て方をされてこなかったし、そのための気質も持っていなかった。人々が集中して物事...