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第61話

カヤ

私が目を覚ますと、ケイドが隣にいた。頭はすっきりしていたけれど、昨夜酔っていたことを覚えている。ケイドに対して自分をほとんど投げ出すようなことをしたこと。信じられない行動だった。天井を見つめた。ケイドは紳士的で、あの状態の私と寝なかった。もし彼がそうしていても私は気にしなかっただろうけど、彼は私を尊重したかったのだ。それはそれでいい。手を伸ばして、彼の頬を撫でた。

ケイドが目を開けると、私は彼の唇の動きを読み取った。「カヤ」。自然と微笑んでしまう。彼の声がどんな音色なのか知りたいな。少し笑顔が揺らいだ。「どうしたの?」「何でもないわ」と私は念話で返した。続けて「昨夜のことごめんなさい...