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第16話

カヤ

長い一日だった。新しい場所に行くことに緊張していた。兄と南に行った時とは違う。あれはたった二日間のことだった。でもこれは永遠だ。ここが私の新しい家になるのだ。ケイドはトラックを運転し、ヘレンとマークはキャビンの後部座席で眠っていた。ケイドが心でつながってきた。「もうすぐ着くよ」

私は返事をしなかった。信じられないほど緊張していた。どうやってケイドと一緒にパックを率いればいいの?私はアルファの血筋ではない。ただの普通のオオカミだ。何が私をリーダーとして資格づけるというの?私には何も特別なところなんてない。「大丈夫?」「緊張してる」「心配することないよ。みんな君を好きになるから」「どうし...