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第108話

ケイド

四月がやって来て、私はカヤが寝返りを打つのを見ていた。彼女のお腹は日に日に大きくなり、今ではかなりの大きさのベビーバンプになっていた。妊娠も半分が過ぎ、私はそのことに安心していた。ホウィはまだ攻撃してこなかった。平和だった。雪も止み、すべてが順調に進んでいるように思えた。キミは私たちと一緒に残ることになった。それは私にとって嬉しいことだった。カヤは出産のために彼女に側にいてほしかった。カヤの母親も来たいと言っていたが、まだ来るかどうかは知らせてくれていなかった。

ちょうどその時、マインドリンクが入ってきた。「アルファ、国境を越えようとしているオオカミたちがいます」私はベッドの上で突...