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第525話彼は少しずれているようだ

二時間以上に及んだ告別式がようやく終わり、一行はリードを愛する妻の隣に埋葬するため、墓地へと付き添うことになった。

リードは生前、常に持ち歩いていた妻の形見の品々を、死後も自分と共に埋葬してほしいと、具体的な指示を残していた。ナサニエルはそれらの貴重な品々を回収するため、リードの寝室へと続く階段を上った。祖父が最も大切にしていた遺品を手に踊り場まで来たとき、ふいに目眩に襲われた。数秒後、目眩が収まると、心配そうに自分を見つめるオーレリアの視線に気づいた。

彼の膝はまだ完治しておらず、一歩一歩が苦痛だった。オーレリアは階段を駆け上がり、彼を支えた。「そんな足で上ってくるべきじゃなかったわ。他...