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第512章:できるか、できないか

ナサニエルから何も聞き出せなかったアウレリアは、ジョーに視線を向けた。

ジョーとナサニエルは口裏を合わせているようで、二人とも黙り込んでいる。

ナサニエルが再び口を開いた。「明後日には出発する。明日は仕事の引き継ぎを済ませるつもりだ」

祖父が無事に退院したことで、彼の心配事は一つ減り、安堵していた。

ジョーはナサニエルの決意の固さを知り、それ以上説得しようとはしなかった。彼の能力を認めており、この仕事の適任者はナサニエルをおいて他にいないと分かっていたからだ。

「身の安全を確保するために、ボディガードを何人か雇っておく。会社のことは俺が片付けて、数日後には合流する」ジョーはそう言うと...