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第503章信仰の崩壊

ナサニエルはスリッパを脱ぎ捨て、裸足でドアへと歩いた。

祖父の部屋のドアはわずかに開いており、中は暗かった。彼は入り口に数秒間静かに立っていたが、やがてリードのしわがれた声が彼を呼んだ。

「ナサニエル、お前か？ オレリアと一緒ではないのか？」

ナサニエルは深く息を吸い、中へ入った。

「おじいちゃん、まだ起きてたの？」

リードは手を伸ばしてベッドサイドのランプをつけ、身を起こして座った。

「年寄りはあまり眠らんものだ。あちこちで少しうたた寝すれば、それで十分じゃ」

ナサニエルは普段、感情を表に出すタイプではなかったが、祖父のあまりに弱々しい姿に、涙で鼻の奥がツンとした。

明かりの...