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第50話

「これ以上この問題を追求するのはやめましょう。エスカレートさせてもチェルシーのためにならないわ」

ナサニエルはオーレリアが動揺していることを知っていたので、落ち着いた口調で率先して話しかけた。

彼にとって、それはすでに頼みごとだった。

オーレリアは拳を強く握りしめた。

「反対する権利なんて私にはないわ。あなたは私の味方にならないんだから、何の意味があるの？」

ナサニエルは優しく彼女の顎を持ち上げ、二人の距離を縮めた。息が混ざり合うほどに。

「オーレリア、ドーノンの島を君のために買ったんだ。アウロと名付けた。どうだい？」

オーレリアの唇は微笑みに変わったが、それは涙よりも苦いものだった。

ナ...