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チャプター411 ジョイ

ナサニエルは彼女のそばへゆっくりと歩いていき、その手からタオルを受け取ると、髪を乾かすのを手伝った。

彼女の髪は豊かで滑らかで、毛先から滴り落ちる水滴が彼の手のひらにこぼれた。その冷たさが、次の瞬間には熱へと変わった。

彼は海藻のような彼女の髪を、ただ機械的に乾かした。

「オーレリア……」

オーレリアがいかに鈍感であろうと、彼の声に含まれる掠れには気づいた。それは欲望が混じった、甘く誘うような響きだった。

四年前の記憶が、不意に彼女の脳裏に蘇った。数えきれないほどの不適切な場面が心をよぎる。彼に押さえつけられ、何度も何度も名前を呼ばれた、情熱的な夜が幾夜あったことか。

「オーレリア...