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第398話胸の赤いほくろ

オーレリアの心臓がきゅっと縮み、視線を上げると、次の瞬間、そこにはマーカスの穏やかで人畜無害そうな顔があった。

彼は部屋に入り、ベッドサイドまで歩いてきた。眼鏡の奥の瞳には、何の感情も読み取れなかった。

オーレリアは自分の心臓の鼓動を聞いた。自分を誘拐したのが、まさかマーカスだったなんて!

彼がこんな狂気じみたことをするなんて、誰が想像できただろうか?

オーレリアははっと身を起こし、ヘッドボードに背を押し付けるように後ずさった。「マーカス叔父さん、何をなさるつもりですか?」

その表情は恐怖に満ちており、マーカスが次に何をするのか想像もつかなかった。以前の彼の不可解な行動を考えると、彼...