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第397話良き義理の息子

ノーマンは歯磨きを終えたばかりで、洗面器を手に、やや呆然としていた。刑務所にいる自分に面会に来る者がいるとは、明らかに驚いていたのだ。この世に残された唯一の家族は二人の娘だけだった。

オーレリアは明らかに彼と距離を置いていたから、面会に来る可能性があるとすればチェルシーだけだろうと思っていた。彼は刑務作業中の模範的な態度が認められて電話をかける権利を得ており、娘のチェルシーが無事に家に戻ったことを知っていた。

そう考えると、ノーマンは期待に胸を膨らませて洗面用具を置き、看守について外へ出た。わずか二分ほどの短い道のりで、彼はすでに愛娘にかけるべき、数えきれないほどの心のこもった言葉を用意し...