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第710話

二人はほとんど密着していて、アントニオはもう我慢の限界だった。

浴室には小さな窓があり、青空とふわふわの雲が見えていた。しかし、その狭い空間では、二人の間の熱気が全てだった。

サラは彼が自制しているのを見て、からかうことにした。

「ハリントンさん、ここでやりたいの?」彼女は首に腕を巻きつけながら冗談めかして言った。彼女の声は震え、彼の耳元で柔らかく響いた。

アントニオは彼女を見つめ、思わず彼女に飛びつきたい衝動に駆られた。

「からかうな」と彼は何とか自制しながら言った。

サラは彼が実際には何もしないだろうと知っていたので、彼の胸に指を置いて優しく押し、距離を作った。彼女は振り返り、...