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第23話

日中、すべては穏やかだった。

夕方になると、ハーパーはベッドの上で、自分とほぼ同じ大きさのテディベアを抱きしめていた。彼女は魅力的なサラを見つめ、大きな瞳を輝かせていた。

「ママ、パパはいつもこの時間外出してるから、スパイのやつはパパのベッドサイドの引き出しにあると思う」

驚きと少し疑わしげな表情を浮かべたサラは、もう一度尋ねた。「本当にそうなの?」

ハーパーは夢中で頷いた。「うん!ママ、パパが戻ってくる前に取りに行って!できるよ!」

サラはハーパーが自分をからかったりしないだろうと思い、時間を無駄にせずにアントニオの部屋に忍び込んで監視装置を探すことにした。

サラが動き出すのを見...