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ボール・オブ・シルバー

ミスティは何も訊いてこない。それがありがたかった。ソーレンがベッドの端に腰掛け、ミスティに腕を差し出すのを、ブレイクは険しい顔で見つめている。ミスティはソーレンの腕を検分してから、私に視線を向けた。

「事故だったの」罪悪感を、そして正直に言えばソーレンをこんなふうに傷つけたことへの羞恥心を飲み込みながら、私は彼女に言った。「ブレイクにやるつもりだった」

ミスティは眉をひそめてブレイクに目をやる。「あんたたち、一体どうしちゃったの?」

ブレイクは彼女の問いに答える代わりに、スタンスを広げ、胸の前で腕を組み、自分の靴を見下ろした。

「あとで話す」私は息を詰めて言った。「彼の腕、完全に治せる...