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第64話

アイラ

私はまた水中にいる。

でも今回は前回とは違う。すぐに何かが異なることがわかる。

今回は恐怖よりも怒りの方が強いけれど、前回感じたような圧迫感もない。まるで私が怒って立ち去り、逃げ出し、白馬に乗って夕日の中へ駆け去っているような気分だ…。

でも、それが白馬であるべきではないような気もする。私はひどいことをしてきたし、すべてを台無しにしたことも知っている。この物語の主人公ではない…。

私は悪役なのだ。

普段なら、それでも構わない。トラブルを引き起こす張本人であることに私は気にしない。でも心の奥底では、もし私の計画が狂わなかったら何が起こっていたのだろうと考えずにはいられない。父の言う...