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第55話

アイラ

朝になってマドックスが出て行った後に目を覚ますと、少し頭がぼんやりしていた。私は髪に手を通し、もう片方の手をマドックスが横たわっていたベッドの上に伸ばす。もう温もりさえ残っていない。

ゆっくりと起き上がる。昨日の出来事からまだ完全に回復したとは言えないけれど、二度寝する前よりは少し良くなった気がする。

彼が両親に電話するよう言っていたことを思い出す。そんなことする価値があるのだろうか？アルファ・キングのマドックスはその理由を説明してくれたけれど、彼がウィローパックのことを本当に理解しているとは思えない。アルファ・アーネストがもう権力を持っていないというのは本当かもしれないけれど、...