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第533話

アパートをジョージアと出てから二時間が経った。私は別の角を曲がり、この女神に見放された要塞の四階だと思われる鋭角をスケッチしながら、自分の部屋を出た時と同じく、出口を見つける手がかりは全くない。

また広間が前方に広がり、その先には上下に分かれる階段がある。ため息をつきながら、ペンを唇に当てて考える。階段を使うか、この区域から別の塔へと繋がる外部の橋へ進むか。

この場所を建てた人は苦行好きに違いない。すでに十数個の階段を上り下りしたせいで、私の脚は燃えるように痛い。

一瞬、壁に寄りかかって息を整え、四ページの手帳をめくって、雑に描いたマップを確認する。ここから自分の部屋に戻れるはず。...