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第391話

エヴァンダー

フリンとコナーはちょうど良いタイミングで私たちを見つけた。自分の中に残された自制心のかけらにしがみついている気分だ。そしてケナと私の間に芽生えつつあるものの真実を隠していることへの罪悪感が、私を生きたまま食い尽くしている。

ありがたいことに、フリンがケナの相手を引き受けてくれている。この一日、私たちは狼の姿で移動し、ケナは私の背中に乗っていたが、今やハイランドとローグランドの境界線に近づいている。休憩のために立ち止まった時、ケナは自分で歩くと言い張った。

だから今は歩いていて、私はケナとフリンが互いに冗談を言い合っているのを見ながら、意図的に自分のペースを遅くして、彼らにも...