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第386話

ケナ

イヴァンダーが近づいてくるが、私はまだ影に包まれたままだ。正直、この能力が大好きだ。私の血管に宿る魔法の中でも一番のお気に入りだ。ただ...消えることができるし、力を使えば自分を最も暗い種類の影のうごめく塊に変えて様々な混乱を引き起こすこともできる。でも、そんなことは一度もしていない。

影に溶け込むこと?それはよくやる。いつもだ。

でもイヴァンダーには私が見えている。彼は私の前にしゃがみ込み、肘を膝に乗せて指を組み合わせる。

「そのユニフォーム、バカみたい」と私はぶつぶつ言う。

「女性は制服姿の男性が好きだと聞いているがな」

「栄養不足のドラゴンみたいよ」これは言い訳じゃなく本当だ。黒...