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第339話

霧の薄い層が地面を覆う中、私はウェストフォール司令官に続いて急な斜面を下っていく。緩んだ頁岩の塊が横で崩れ落ち、地面に転がって硝子のように砕ける。私はマントをきつく引き寄せ、不安定な地面の上で足が滑るたびに顔をしかめる。

太陽はまだ昇っていない。星々が頭上で明るく輝き、それが唯一の光源だ。

「もうすぐだ」と彼は無愛想に言う。

「まあ」と私は辛辣に言い返し、彼の大きな馬鹿げた頭の後ろを睨みつける。「あなたが死んでから、それが初めての優しい口調の言葉ね」

彼は当然何も言わない。彼はここにいたくないのだ。私だってそうだけど、ライアットが指示を出しているので、私は結社に行って引き継ぎをしなけれ...