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第264話

アイザック

夢のような状態から目覚めると、柔らかな黄金色の光に包まれていた。痛む目を開けてぼやけた視界を瞬きで晴らすと、夢の風景は私の寝室の天井に描かれた花々の揺れ動く渦巻く壁画に置き換わった。

城の自分の寝室だ。

身動きはしない。本当にここにいるのか、それとも心が見せる別のトリックなのか確信が持てない。ここ数週間の出来事はまったく現実とは思えない。戦争も、戦いも、私の領土を丸ごと飲み込んだ容赦ない闇も。

だがここには日光がある。それはシーツと私の肌を温めている。胸は裸で、下を見ると金色の光の筋が銀の星のように輝く塵で満ちているのが見える。手を上げて光の中で前後に動かすと、塵が私の指の周...