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第233話

アイザック

私は城から真っ直ぐに出て行った。振り返ることもせず。衛兵や使用人たちの傍を通り過ぎ、一言も交わさずに彼らを後にした。怒っているのか?判断できない。今感じているこの感情は新しいもので、全く気に入らない。

拒絶。これが胸の奥で沈み込み、渦巻いているこの感覚の正体に違いない。

「どこへ—おい!」

キャシアンの低い声が背後のどこかで響くが、私は裏庭へ続くドアを押し開け、シャツのボタンを外し始める。素早く指を動かし、ついには完全に引き裂いて肩越しに布地を投げ捨てた。

「おっと、今からそれをやるのか」キャシアンが追いついてきながら言う。私はすでに裏の壁と、その向こうにある不気味な森へ続く...