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第179話

アイラ

ポピーは日当たりのいいリビングルームをひらひらと動き回り、光が差し込む窓から窓へと柔らかな円を描くように回っている。アイザックは彼女の腕の中にいるが、彼女が何か反応を引き出そうとする試みにも動じていないようだ。

生後わずか3日の彼は今のところ、静かで機嫌のいい赤ちゃんだ。

「ポピー、彼はまだ本当に笑うには幼すぎるのよ」と私は足を組んで床に座りながら言う。床に散らばる書類を見下ろし、キッチンの食料品注文に関する何かに署名をしながら、手が痛くなってくる。

私はアルファになることがどれほど大変なことか、ましてやアルファ・キングになることがどれほどのことか理解していなかった。また、...