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第659話

しばらくして、セブはナイトスタンドから電話を取り上げ、スーザンの前に投げた。

「警察に通報しないのか?今すぐできるぞ」セブは冷たい目で涙を流すスーザンを見つめながら言った。

スーザンは脇に置かれた電話をちらりと見て、素早くそれを掴むとセブを睨みつけた。「私がやらないと思わないで、セブ」

「さあ、警察を呼べよ。俺は刑務所行きも怖くない!」セブは化粧台の横にある小さな椅子に座りながら言った。彼はポケットからタバコを取り出し、素早く一本に火をつけた。

スーザンは急いで911に電話をかけたが、通話ボタンの上で指が躊躇した。

警察が来れば、確かに彼を告訴できるだろう。でも何の役に立つだろう?彼...