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第1364話イノセントスマイル

実のところ、ダリルはサディアスに甘いところがあった。あんなにも活発で、愛らしく、そしてぽっちゃりした子供に、彼は魅了されていたのだ。

しかしダリルは、サディアスに近づくことさえ恐れており、ましてや愛情を示すことなどできなかった。彼にできるのは、わざと冷たい態度を取ることだけだった。

それでも、サディアスはぽっちゃりした頬と無邪気な瞳でダリルに近づいてくるので、ダリルが彼を好きにならずにいるのは不可能だった。それでもなお、ダリルはこれらの感情を心の奥底にしまい込み、サディアスへの愛情を隠さなければならなかった。

アザレアは、サディアスがキャンディを差し出しているのに、ダリルがそれを受け取ろ...