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第1268話金色のケージ

これを聞き、ダリルは一瞬動きを止め、それからセシリアの顔をじっと見つめて言った。「セシリア、仕事、好きじゃなかったのか? なぜ急に辞めるんだ?」

ダリルの強い視線を受け、セシリアはわずかに俯き、無理に微笑んだ。「実は、ずっと考えていたの。あなたと結婚してフィールズ家に入ったからには、あなたと家族を優先する必要があるのよ。私のこれからの役割は、あなたにとって良い妻、フィールズ家にとって良い嫁になること。私たちのエネルギーには限りがあるし、仕事を続けたら家庭と仕事の両立はできないわ。どちらか一つに集中した方がいいの」

ダリルは一瞬ためらった後、一歩前に出てセシリアの肩を掴んだ。「いや、それは君...