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第1231話ぼくは揺れない

彼女の不安そうな表情を見て、彼の目に一瞬の痛みが浮かんだ。

そして、彼は手を伸ばして無力に彼女を抱きしめ、約束した。「心配しないで、僕も揺らぐことはないよ。将来、両親が同意しようとしまいと、君と結婚して、残りの人生をともに過ごすよ!」

セシリアは素早く顔を上げて言った。「帰ったら、お母さんと口論したり、結婚の話をしたりしないで。結局、親の祝福のない結婚は幸せにはならないわ。ゆっくり進めましょう」

「約束するよ、時間をかけてもいい。でも、あまり長く待ちたくない。目を開けるたびに君を見て、目を閉じるときには君がそばにいてほしいんだ」ダリルは彼女を再び腕の中に引き寄せた。

セシリアは彼の胸に...