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第1189話

セシリアはダリルの目をじっと見つめ、きっぱりと言った。「もう私たちには何の可能性もないわ」

そう言いながら、セシリアは自分の声がすでに掠れていることを感じた。

ダリルの手は拳を握りしめた。

二人は一瞬見つめ合い、ダリルの額の血管が浮き始めた。

それから、ダリルは二歩後ずさり、何度もうなずきながら言った。「わかった、そういうことなら無理強いはしない。行ってくれ」

セシリアは一瞬躊躇した後、一歩一歩テーブルに向かって歩き、身を屈めてその上に置かれた日記を手に取った。

その後、セシリアはゆっくりと顔を上げ、ダリルの背中だけが見えた。

「次に会う時は、インタビューに協力してくれることを願...