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第1014話

レオンはイザベラの足を二度確認し、安堵のため息をついた。「良かった、足にガラスは刺さってないよ。少し待っていて、ヨードチンキを持ってくるから傷を消毒するね」

彼は救急箱を取りに向きを変えた。

レオンが救急箱を取ろうと身をかがめている間、イザベラは喉に何かがつかえる感じがした。彼女は裸足のまま、静かに逃げ出そうとした。

しかしレオンはすぐに気づいた。彼は救急箱をナイトスタンドに置き、彼女の手首をつかんだ。

「心配してくれてありがとう、でも足は大丈夫。ヨードチンキは必要ないわ」イザベラは顎を挑戦的に上げながら言った。

「僕に怒るのをやめてくれないか?」レオンは彼女の表情から感情を読み取り...