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第15話

今夜はなぜかディナーが忙しい。ランチから客が途切れていない。私はジェシーとの勉強会があるので、ランチとディナーの一部のシフトだけ働いている。つまり閉店までいなくていい。それが嬉しい。二分以上ゆっくり座りたいからだ。あるテーブルに食事を運んだとき、私の担当の別のテーブルに客が座ったのが見えた。わぁ、さっきそのテーブルを片付けたばかりなのに。今日はいいチップを稼いでいるから文句は言うまい。

テーブルに行くと、三人の男性と一人の女性がいた。みんな私を見て嬉しそうに微笑む。たぶん空腹なんだろう。この人たちに会ったことはない。でも一人の男性から目が離せない。以前会ったことがあるような気がするけど、ない...