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第78話

レオナルド・ブラックの視点

「予言の子はまだ生きている!」アメリーが声を上げた。彼女の目は不信と混乱と衝撃で輝いていた。彼女の唇が微笑みにゆがみ、評議会のメンバーたちの間でざわめきが起こった。

私は彼らに注意を払わなかった。私の深い青い目は、空に浮かぶブラッドムーンを混乱して見つめていた。

何かがおかしい!こんなことはあり得ない。空に浮かぶブラッドムーンはシーラが危険にさらされていて、彼女の中の魔力が無理やり外に出ようとしていることを示しているだけだ。彼女自身がそれをすることはできなかったはず。彼女は子供の頃の記憶すら持っていない。自分が本当は誰なのかも知らないし、私の調査によれば、彼女...