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第12話

シーラの視点

夜明けを迎えていた。いつもより早く目が覚めてしまった。どうしても眠れなかったのだ。胸が痛み続け、何故か頭痛も感じていた。それは数時間続くのが常だった。

長い青いベルベットのドレスを纏い、私は城の長い廊下を一人で歩いていた。リアは今日パトロールの任務があり、ブリエルも同様だった。キリアンについては、重要な評議会の会議があると聞いていたので、夜明けの最初の光とともに、メイソン、アレン、そしてヴァレリーと共に城を出発していた。

城での環境と生活にはずいぶん慣れてきた。快適とは言えないが、キリアンが恋人と一緒にいるところを見なければ、十分に耐えられる。パックの中にも友達ができた。

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